神様に私の全部を奪われた。【番外編】
もう、笑って誤魔化すしかない
そんな思いで、笑うと紫音さんは私の手を掴み部屋を出て行こうとする
「…え?ちょっ…あの、ど、どこに」
「凜」
「へ?あ…は、はい」
「確かに、何処かのヤツよりは鼻はきかない」
「……へ?」
「だが、空界の王として…私の体に流れる鴉一族の血が…キミから風神の匂いを感じている」
「………」
「何があったかは知らない。聞くつもりはない」
「…紫音さん…」
「だから、せめてもう一回、湯に入るんだ」
う………紫音さん……
なんで、バレてしまうんだろう…
そんなことを言われたら素直に聞くしかないじゃん…
せっかく、二人でゆっくり出来ると喜んだのに、自業自得と言うべきなんだろう
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