神様に私の全部を奪われた。【番外編】
こんな本性があったなんてって、触られるたびに思って…
「……んん」
思って…抵抗したいのに
「…う」
紫音さんのキスを受け入れてしまうのは、惚れた弱みなのだろう…
「紫音…さ…ん」
顎を持ち上げられ、身体を刷り寄せてくる感触に彼の服をギュウと握ると唇が離れペロッと唇を舐められる
「…う…」
「そんなに、怒らないでほし」
「お、怒りたくなりますよ…っ…紫音さん、すぐ私に触ることばかりするんですもん」
朝起きても、屋敷ないであっても、部屋でも
時折昼間でも、変な雰囲気に持っていこうとするし…
顔を赤くしながら、紫音さんを睨むと無表情のままチュと唇に触れるだけのキスをおとす
「……あ」
「それだけ、私はキミが好きってことさ」
「また、そうやってうまいこと言って…とにかく!今のと昨日の事は多目に見ますから、今日はもう駄目です!てか、いい加減に髪の毛を乾かして下さい」
紫音さんから無理矢理はなれ、部屋にある引き出しからタオルを出し紫音さんに差し出す
「はい、どうぞ」
「………」
「?…紫音さん?」
ポーカーフェイスでいかにも気に入らない
そんな雰囲気を出しながらタオルを見つめ受け取らずに顔を反らす
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