神様に私の全部を奪われた。【番外編】
「…あ…ツヴァイさん…」
息を切らしながら走って来きて私の前で立ち止まりニコリと笑う
「よかったです。ここにいらしたんですね。朝食の準備が出来たので部屋に行ったんですが、凜様の姿がなかったので探しました」
「…あ…ごめんなさい」
せっかくきてくれたのに悪いことをしてしまった。
紫音さんのことで精一杯で飛び出して来ちゃったもんね…
「いえ、大丈夫ですよ。それより…随分と元気がないみたいですが…何かありましたか?」
「……へ?」
な、なんで、分かるの!?
何も言ってないのに私の顔をみて分かったのか
見事に当てられてしまい、反射的に口を塞ぐとツヴァイさんはクスリと笑う
「やっぱり。全く、原因は紫音様ですね」
「あ…はは…は」
「実は昨日、親衛隊の者が二人仲良く湯あみに向かったと言っていたので、てっきり仲直りをしたと思ったんですが…それが、また喧嘩の原因になったと言うわけですね」
「………え?」
「なんとなく、喧嘩した内容が想像出来ました」
…………なっ!
ちょ、まさか…湯あみに入って行ったの見られてたの!?
しかも、それが私の元気がない喧嘩の原因だってことも?!
とんでもないカミングアウトに顔が赤くなる
・