神様に私の全部を奪われた。【番外編】






「あの…その、安心してもらったところを大変…言いにくいんですが…」



「あ?」


「…?」


二人の痛い視線がぶつかる


「その、別居とか…事実なんですよね…あ、はは!」



「…………」


「………」


「なんか…つい、イラッとしちゃって、別居って…は、はは」


笑って誤魔化しながら、言うとフウさんは表情を変えずに私を見つめ、トールさんは口をパクパクと動かす




「じ、事実…だって?」


「そ、そうなんですよ…あ、はは」


「笑いことじゃねぇから」


「………うっ」


「ちょ、ちょっと待てよ。別居が事実ってことは、本当に人間界に帰るつもりなのか?」



私から離れ、あぐらをかきながら私をみる



「いえ、その…実は喧嘩して部屋を出た時にツヴァイさんにあったんです。それで、ツヴァイさんに話したら…人間界には連れていけないけど、新しい部屋を用意してくれることになったんです」


「ツヴァイさんが?そうか…新しい部屋をな…まぁ、そのくらいなら心配はないから…別にいいが…」



「……?」


何か、考えているのか、数秒間だまりトールさんは顎に手をおく



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