神様に私の全部を奪われた。【番外編】





「つか、この機会に一回帰ることにすればいいのにな」


「そうしたかったんですけど、駄目みたいです。紫音さんも、誰も人間界になんか連れていかないって言いますし」


「それは、そうに決まってます」



「……え?」



当たり前のようにフウさんは言い、トールさん同様に私から離れあぐらをかく



「凜様を、今さら人間界に返すのは喧嘩しながらも、不安だと思いますよ」


「不安ですか?そんな、生まれてからずっといるんですよ?慣れた街ですし、不安だなんて…」


あ、それとも帰って来ない不安…?



いまいち分からない発言に首を傾げながら言うとトールさんは納得したように頷く




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