冬の花



「俺、言ったはずです。

雪野さんのいじめを止める代わりに

先輩の言うことを聞くと。」




嘘っ






桜木くんが先輩のところに行ったのは

私のいじめを止めるため?




私は口に手をあてた


視界がぼやけていく





「もう俺達に関わらないでください。

これ以上俺の大切な人に手をだしたら


絶対に許さない!!」




私は耐えられずに涙をこぼす





先輩は桜木くんに怯えながら


少しばかり涙ヲを溜め唇を噛みしめて




校舎の外へと飛び出していく





「よかったね、冬花。」



美咲の手がとても柔らかかった



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