冬の花
~優side~
「はぁー。」
俺は鏡の前で悩んでいた
今日は七夕なんだけど
着る服が決まらない
もうどんな服でもいいやと
諦めかけた時
コンコンッ
扉が開いて少女がひょこっと顔を出す
「お兄ちゃん、これ。」
彼女が手に持っているのは黒い浴衣
俺は彼女から浴衣を貰い笑う
「ありがとう、ちか。」
「別に、ほら着なよ。」
ちかはさらさらのミディアムの髪を揺らし
俺の部屋から出て行く
さすが妹、よく分かってる