冬の花
「ごめんね。」
私はちょっと桜木くんの制服を掴んだ
顔は見せづらくて背中に押し付ける
「ばぁか。何謝ってるんだよ。
無事ならそれだけで良い。」
私は嬉しくて泣きそうになって顔をあげ
更にぎゅっと握ると桜木くんは真っ赤に顔を染めた
こっちまで恥ずかしくなってまた背中に埋まる
だけどさっきの事が頭をよぎって体の熱が冷めていく
私、どうしちゃったんだろう
今までこんな事なかった
「着いたよ、冬花。」
私が色々考えている間に私の家の前まで来ていて
桜木くんは考えこんでいる私に笑いかける