冬の花
「冬花。
俺が好きなのは冬花だけだよ。
俺の全部冬花のものだよ。
本当は言わないつもりだったけど
俺の初恋は冬花なんだ。」
桜木くんは顔が林檎みたいになりながら
私の手を握って微笑む
きゅうんっ
ズキズキという痛みは甘い甘い空気に包まれ
和らいでいく
「私の初恋も桜木くんだよっ////」
ああ、死にそう
桜木くんが眩しくてカッコ良くて
手が柔らかい
桜木くんの前でこんなにドキドキしたことない
私、本当に本気で桜木くんの事
好きになっちゃったんだ