冬の花
やっぱり冬花には適わないなぁ
「じゃあもうちょっと。」
冬花はこれでもかっていうほど
すごく嬉しそうな顔をした
本当に適わない
冬花は俺を喜ばせるのが上手過ぎる
でも、これが計算じゃないのが辛い
いつ来るか分からないから心臓に悪いのだ
俺が残ったのがよほど嬉しかったのか
いつも以上にニコニコしている
「ご飯、何がいい?」
「ん?そーだな。」
“冬花”なんて言える訳もなく
「じゃあ、オムライス。」
俺は頭にすぐ浮かんだものを
思わず口に出していた
まぁ、好きってこともあるけど