冬の花
「美咲、髪・・・。」
「はいはいっ。」
わしゃわしやと前髪を撫でられ
鏡の前の椅子に座る
美咲は私の長ったらしい髪をテキパキと梳き
結わいていく
今日はどんなになるかな?
またポニーテールかも・・・。
鏡にチラチラと映る美咲を眺めた
美咲の水着は白地にパステルの水玉
スタイルが良いから周りの女の子が羨ましそうに見ている
ちょっと嬉しいようで寂しい
複雑な気持ちがいつも私を包む
「はい、出来たよっ」
「ありがとう。」
私は立ち上がって気づく
ポニーテールじゃない
私の髪は緩く三つ編みにされていた
珍しい。
美咲こういうのあんまりしてくれないのに
私は不思議に思いながらも
三つ編みの先をくるくると遊ぶ