冬の花


歩くスピード速かったかも

少しゆっくり歩いてみようかな


歩くスピードを合わせると

怯えながら申し訳なさそうに俯く


「あ、あの。」

「ん?」


隣から小さな声が聞こえ
そちらを向くと

抱きしめていた鞄を
さらにぎゅっと抱きしめて


覚悟を決めたように俺を見る


「あの、美咲は今どこに。」


美咲?


ああ、花園さんね


確か部活だったような


俺が答えないのを
不思議そうに見てくる



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