冬の花


授業中も集中できずに
先輩のことばかり考えてる


「はぁー。」



呼吸と共にため息が
重く落ちてく


不安で心がいっぱいで

周りなんて気に止めていなかった



「雪野さん?」



心配そうな声が

隣から聞こえてくる



少し怖いと思いながらそちらを向くと

桜木くんの姿と入り口の影が
目に入ってきた


「あっ。」


先輩だと思った瞬間に


すごく怖くなってすぐに縮こまってしまった



また手が震えはじめる


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