冬の花
桜木くん、どの席に来るのかな?
「桜木、お前の席は
一番後ろの空いてる席だ。」
「分かりました。」
一番後ろの空いてる席?
それって・・・。
後ろの席で空いている席はひとつ。
私の隣!?
ど、どうしよう
怖いよっ
変な汗が頬に流れる
私の気持ちなんて
届くはずもなく
桜木くんはどんどん近づいてきて
隣の席に座る
「よろしくね。」
俯いたまま
桜木くんをチラッと見ると
返事をしない私を
不思議そうに見ていた
その視線に、手に力が入る