冬の花
私はぎゅっと力強く抱きしめた
「守らせてよっ、私に。」
「・・・、うん。」
冬花は顔を赤くして
だんだん息も荒くなっていく
それでも、しっかり私を見つめてくる
涙でうるんだ瞳で・・・
ぎゅっと胸が苦しくなりながら
冬花を二階の部屋に運んでいく
「手伝おうか?」
「ううん。私にやらせて。」
いつになっても冬花の体は羽のように軽い
風でどこかに飛んでくんじゃないかと
いつも不安になるくらい
部屋に着き、布団に寝かせると
安心したように
すやすやと寝てしまった
「おやすみ。」