いちごみるくちょこ
これもわたしがだしま答えだった。


軽い沈黙のあと彼方がゆっくり口を開いた。

「永愛も俺のこと嫌いなんだね。永愛だけは…永愛だけは俺のこと好きでいてくれるって信じてたのに。」

彼方が呟くように言う。

違う。わたしは…

「わたしは…彼方のこと好きだよ。」


「え…?」


「亜美ちゃんも先生もみんな好き。お母さんもお父さんも斉藤龍も…みんな大好きだよ。」

わたしは笑いながら彼方にいった。


「永愛…」


「だからそんな顔しないで…?ね!」


「永愛。俺は永愛のこと愛してるよ。
このさきもずっとずっと…」

彼方は強い目でわたしにいった。


「ありがとう。わたしを愛してくれてありがとう…。愛せなくてごめんね…?彼方…。」


彼方はそっと笑って病室をでていった。


わたしは斉藤龍の持ってきてくれた花をみた。


あと、3日。


わたし…がんばるから…

< 118 / 326 >

この作品をシェア

pagetop