いちごみるくちょこ
「母さん、残念だけどそのぐらいにしときなよ。
俺龍達の分も食べるし永愛ちゃん困ってるよ?」


ソファーにもたれて雑誌を読んでいた竜君が話しかけてきた。


助け舟だ!


「竜ー…
まぁしょうがないかぁ…
もう薄暗くなってるし。
永愛ちゃんまた遊びにきてね。」


しぶしぶいった秋波さん。

よかったぁ。

「母さん。次は永愛泣かすなよ。」

そういってわたしの肩を引き寄せた。


まだ勘違いしてるし…


「わたし泣かしてないわよ…
ってあ、永愛ちゃんちの住所教えてくれる?」


住所…?


「いいですけど…
なんでですか?」


「あの白いピアノ永愛ちゃんにあげようと思って。
あ、返すか。
後日引っ越しやさんが届けてくれると思うから。」


そうケロッとした顔で言う秋波さん。


え!?
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