いちごみるくちょこ
「言え。」

斎藤龍がおいうちをかけてきた。

よし!言おう!!

「あのさ!・・・」

「あれ?あれ龍じゃね!?」

知らない男達に言葉をさえぎられた。
誰?

「先輩・・・」

斎藤龍がつぶやいた。
先輩?てことは陸上部の人達かな?

けどなんかガラが悪い・・・

そういえば亜美ちゃんが陸上部は実績がいいけど不良ばっかっていってたな・・・
けど先生は実績がいいからなんも言えないんだって。

「やっぱ龍か!クラブどうしたクラブ!」

「あ!龍、足怪我したんだろ!マネージャーでもしてるんじゃねーの!?」

ギャハハッっと男たちは笑った。
何それ・・・なんかむかつく!

「女つれて歩くなんて生意気になったなぁ?え?」

「・・・」

斎藤龍はだまってる。
なんで言い返さないの!?

「・・・永愛行くぞ。」

斎藤龍はそういいわたしの手を引っ張ってその場を去っていった。

でもまだ後ろから

「おいおい!逃げんなよ~」

「ちょっと隣の彼女貸してよ!」

とか聞こえる。

斎藤龍は黙ってあるいてる。




もう声が聞こえなくなった。

「ねえ!斎藤龍!!なんで言い返さないの!?」

「・・・」

「ねえ!!わたしの質問答えてよ!どうして足怪我したの!?」

「・・・お前も噂で聞いてるだろ。」

知ってたんだ・・・噂流れてること。

「わたしはちゃんと斎藤龍の口から聞きたいの!」

「なんでそんな首突っ込んでくんだよ!」

「気になるの!!このままじゃわたしがすっきりしない!」

「・・・ちょっとそこ座れ。」

公園のベンチを指さして斎藤龍は言った。
わたしはそこにすわって斎藤龍も横に座った。
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