いちごみるくちょこ
「お…おんぶなんてみっともなくてやだよ!!
恥ずかしい!」


「あぁ?このまえは喜んで乗ってたじゃねーか。」


「それは酔ってたからだよ!
斉藤龍だって恥ずかしいでしょ!?」


「別に。
さっさと乗れよ。」


「い…やだ!」


「ぐだぐだうるさい。
さっさと乗らねーならおんぶやめてわきに抱えてやるぞ?」


………

わたしは大人しく斉藤龍の背中に体重をかけて首に手を回した。


斉藤龍はわたしの足に軽く手をかけてすっと立った。


「おい。
走るからしっかりつかまれよ。」


「は…走るって、
わ!」


いきなり走り出した斉藤龍。


それはそれはすごいスピードで。


人ごみにまわりの人たちが入ってもスピードはおとろえない。


そりゃおんぶですごいスピードで走ってたらみんなよけるよ…


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