いちごみるくちょこ
「将来の話はなし!!まだ婚約者って認めてないもん!けど昔の話はしたいから学校案内する!」


「ほんと?やった♪じゃぁ行こっか!」

そういって手をつないできた。


「え?なんで手つなぐの?」


「いいじゃん。婚約者なんだからー」

いや認めてないから・・・

わたしはこのときすっかり斎藤龍のことを忘れてた・・・。

けど次の瞬間・・・



「ごめん永愛。遅くなっ・・・た?」

そこで斎藤龍が来た。

ヤバッ忘れてた!!わたしは急いで彼方とつないだ手を振り切る。


「永愛?そいつ誰??」

彼方はわたしに聞く。


「お前が誰だよ?」

斎藤龍が思いっきり彼方を睨んでる。

けど彼方はふつーにしている。


「俺?俺は永愛のこ・・・」「あーーーー!!!あーーーー!!!」

「何だよ?こ??」

「なっ何もないの!!」


「何もなくないじゃん。永愛?」

「ちょっと彼方空気読んで!」

もちろんさっきのは小声・・・でいったつもりだった。


「は?彼方?しかも空気読めってなんだよ?」


「そう!戸田彼方だけど?なんか用?♪」

彼方・・・こんなときまで♪マークつけなくていいよぅ・・・


すると斎藤龍は無言でわたしの席まで行ってわたしの荷物をとって彼方を睨んで教室を去っていった。


「ちょ!斎藤龍!!わたしの荷物返して!!

ごめん!彼方!明日学校案内するから!じゃあね!」


そういって彼方の返事を待たずに斎藤龍を追いかけていった。


「・・・・なるほどね。そういう事か・・・なんか面白くなりそうじゃん。」


そうこっそりと彼方がつぶやいてたなんてわたしは知るはずもなかった。
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