いちごみるくちょこ
「本棚がねッ倒れてきて…彼方がぁッ…助けてくれたの」


「分かったから…泣きやめよ」


「ヒックッッ彼方がぁ…死んじゃったらどうしようぅ…」


「・・・」


「またわたしのせいで人が死んじゃう…」


永愛の手がふるえている―…

俺は永愛の隣に座って永愛の手をギュッと握った。


「大丈夫だから…きっと助かる。」


「斎藤龍…ありがとうっ…」

このとき俺は絶対に永愛を守れる。そう思ってた。







戸田が診察室に入って3時間ぐらいたった。

手は握ったまま。

永愛はずっと震えている。


ガラッ


手術室の扉が開いた。

それと同時に戸田が頭に包帯を巻いてピンピンした姿で出てきた。

「かな…た?」


その瞬間永愛は彼方に抱きついた。

簡単に俺の手をすり抜けて…
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