味わいたい指 《密フェチ》


驚いた顔で固まっている彼。



今度は指を口にふくみ、思わず強く噛んでしまう。






「痛っ…」







苦痛を浮かべた表情もまた、いい。






「ごめんなさい。おいしそうだなって」






そして、泣きそうな嬉しいような複雑な表情を浮かべ、でも瞳は熱を帯びてきた彼に言った。







「原稿は来週中ごろ上がりますので、FAXしましょうか? それともお持ちしますか?」






いたって事務的に。


< 3 / 4 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop