晴の思い出


個展に行きたい。


マイクにも会いたい。


でも重い空気の中じゃ言い出せなかった。



そうしている間にも個展の開催期間が近づいていた。




「今日は夜みんなで出かけるぞ。」

朝ごはんを食べていたらお父さんが言った。

『…どこに行くの?』

「マイクの個展だ。」

『!?…急にどうして!?』

「急じゃないのよ、ずっとマイクから会いたい、また希美を撮りたいってメールが来てたの。希美も行きたかったんでしょ?」

『お母さん。でもメールなんて知らない…。』

「だって希美は部屋から出て来ないじゃない。」

『そうだけど…』

「じゃあ準備しておけよ?

行ってきます。」

「『行ってらっしゃい』」

お父さんはさっさと仕事に行ってしまった。



…何?なんでこんな展開なの?





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