晴の思い出



ナンパにホイホイ来てバカみたい。

「ねぇ待って!!」

後ろから手を引っ張られたから条件反射でバックに手を入れる。

「俺!夏!…ちょっとスタンガンは勘弁して」

『あぁ、爽やか好青年。何?何の用?

今まで気付かなかっただけで、爽やか好青年ってモテるんだね。私に声かけずにファンの子と仲良くすれば良いのに。』

「ねぇ怒ってる?ってか名前で呼んでよ」

『うるさいな。いつまで手握ってるの、離してよ。』

「名前で呼んでくれるまで離さない。」

『…スタンガン以外にも護身術習ってたんだけど?』

「はい、離します。

今日本当にありがとう。来てくれるなんて思ってなかったから、ステージから見つけた時に思わず目反らしちゃった。
ごめんね?感じ悪かったでしょ?」

『………。』

「無視?」




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