晴の思い出



次の日、バンドのメンバー全員とカフェで待ち合わせした。

ジュースを前に話しを聞いたら、みんな近くに住んでるみたい。


「でも良かったぁ!
まさかずっと夏が持ってる写真集で見てた子が俺たちのPVに出てくれるなんて!!」

「慶くん、テンション高すぎ!
希美ちゃんがびっくりしてるでしょ。
ところで、写真集にサインってもらえる?」

「透もテンション高いから。」

「瞬がクール過ぎるんだよ!」


目の前でテンポ良く続く会話を何も言わずに聞いていた。

本当に仲が良いんだ。


「おい…、少し落ち着けよ。」

爽やか好青年もどこか楽しそう。


『ところで、誰が撮影するの?』

この一言でみんなが止まる。

『えっ?、…もしかしてそのこと誰も考えてなかったの?
信じられない。』

「違う違う!違うんだけど…」

『何?』

…怪しい。

「実はもう1人、会わせたいヤツがいるんだ。」

『はぁっ?』

「あっ、ちょうど来た!
こっちこっち♪」


「こんばんは、藤崎守です。」





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