晴の思い出


スタバに着いて私はカフェモカを注文した。


彼は期間限定のフラペチーノ



彼の分も私が出した。


借りを返す意味で。



『この前はありがとうございました。』

かしこまってお礼を言う。

「今さらそんなにキャラ作らなくて良いよ。」

…失礼な人。

『あっそ。でもありがとう。
下手すれば過剰防衛って言われる所だったわ。』

か弱い女の子じゃない声でお礼を言う。

「それが素の君か。」

『別に。相手に合わせてキャラ変えてるだけ。

あなたには、なんか意味ない気がして。』

「なんか嬉しいなぁ」


…こいつM?

普通か弱い女の子の方が好きだろ。


「作ってない君が俺の目の前に居る。

それが嬉しいの」


『そうですか。

私飲み終わったので帰ります。

もう会う事もないでしょうけどお元気で!』



そのまま振り返らずに店を後にした。






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