晴の思い出
「で、どこで出会ったの?」
目をキラキラさせて聞いて来るお母さんは
まだ38歳と若い。私にとって親友的存在だ。
『出会ったって言うか、ただ私がからまれてる所を見てたみたい。』
「やだ!助けてくれなかったの?」
『私もそう言った。でも助ける前に私が殴って、傘刺して、スタンガン。
意味ないでしょ?』
「希美はスタンガン持ってたからね。
でも傘を刺すのはやり過ぎよ…」
『お母さんまでそんな事言うの?
あのまま車に乗せられてたら
私死んじゃうよ?』
「…そうね、ごめんなさい。」
嫌な沈黙が流れる
『それより!彼の話しでしょ?
そのあと話しかけて来て、警察が来たから一緒に話しを聞かれて、
送ってもらったの。』
「えぇ〜!急展開!」
『違うから!
ただ警官が送ってあげたら?って余計な事を言い出しただけだから、
勝手に盛り上がらないで!』
「ちぇ〜っ、つまんない。」
つまらないとはなんだ!
「でも家まで送ってくれたんでしょ?」
…………。
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