晴の思い出
次の日には勉強会があった。
アメリカでは入院していても小学生からは勉強しなくちゃならないらしい。
きちんと先生もいる。
でも日本人は私だけ。誰も日本語はわかりそうもない。
日本にいる時から字の読み書きと漢字の練習も少しはしていた。
算数と音楽は他の子達と一緒に受けたけど、英語の授業は難しい。
英語(国語)は年齢や勉強の進み方によって違うから自習みたいな物。
私は単語から教えてくれるクラス、子供用の辞書をひきながら意味と一緒に漢字も書いた。
周りの子がこっちを見てる。
どうしたの?
そう思ってると一人の女の子が話しかけて来た
何て言ってるのかわからなくて困っていると
先生が「何を書いてるのか聞いてるの」と教えてくれた。
『か・ん・じ!だよ?』
そう言ってもみんなポカンとしている
丁度乗り物の書き方を教えてたから辞書をひきながら
"car=車"
"train=電車"
って書いてみた。
みんなびっくりして次から次へと「これはどう書くの?」って聞いて来た。
私も次々と辞書をひきながらみんなに教えた。
仲良くなれた気がした。
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