晴の思い出


後ろから足音が近づく。


…つけられてる?


怖くなって走り出した。


男達は追いかけて来る。


ヤバい!


とうとう追い付かれて腕を掴まれる。



「なんで逃げるの?」


『なんで追って来るの?』


「一緒に遊ぼって誘うため♪」


『じゃあ行かない。腕放して。』


「もう決定なの〜!」


そう言って車に乗せようとする


『嫌!放して!イヤ!』


大声で叫んだ。


近くに家はあるのに気づいてもらえないの?


このまま乗せられたらどうなるの?


良くない事ばかり考えてしまう。


『嫌!誰か助けて!』


力の限り叫んだ。


ガツッ!


音と共に頬に痛みを感じる。


殴られたんだ。


「静かにしろよ!」


あぁ、もうダメだ。


そう思った時




「希美!」


私を呼ぶ声がした。





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