晴の思い出


家に帰るとお母さんの方が怒っていた。


『あの…ごめんなさい。助けてくれて本当にありがとう。』


「いや、希美が無事なら良いんだ。」


「良くない!希美、夜の外出は私かお父さんと一緒って、約束したわよね?」


『はい…。』


「なのにどうして約束を破るの?あのまま連れて行かれてたら、あなたどうなってたと思うの?」


『………。』


「お母さん、希美も反省してるみたいだし、そんなに怒らなくても。」


「もし何かあってからじゃ遅いのよ!」


『…本当にごめんなさい。』


私はただ謝る事しかできなかった。





お父さんから聞いた話しだと、デートの帰りにたまたま通ったら、

私が襲われてるのを見て、急いで駆けつけてくれたんだって。





その後すぐ、


「外出する時は常に持っていなさい。」


そう言ってお母さんは護身用のスタンガンを買ってくれた。






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