晴の思い出
会場に戻るとお父さん達と綺麗な人が話しをしている。
『お母さん、あのね?』
近づいて声をかける
「この子が写真の。実物の方が可愛いわね。」
『この人は?』
お母さんにこっそり日本語で聞いてみた。
「モデル事務所の人。」
『モデル事務所!?』
「そう。ぜひスカウトしたいって。一応病気の事も話したんだけど、"それでも良いから"って言ってるの」
「あれ?アリーどうしたんだい?」
「マイク、スカウトしてるの」
『マイクと、…アリーさん?って知り合いなの?』
「よく仕事で一緒になるんだ。」
『そうなんだ。』
「スカウトされたなら良かったな。」
『うん。』
「希美、どういう事?モデルやりたいの?」
『…うん。アメリカに居る間だけでもやってみたいなって思って。
やっぱりダメかな?』
「希美がやりたいなら、チャレンジしてみなさい。アリーさんも病気があったとしても来て欲しいって言ってくれてるんだから。」
『お父さん…。
私やりたい!』
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