地味なあの子は鬼狩り少女SS



温もりを手放した右手が、何だか淋しく思える。

けど……俺達、『偽物』だし。

神無も、俺なんかとカップルに見られたら嫌かもしれないし…。

などと理由をつけて、その感情をごまかした。しかし、


「………?」


気付けば、神無がいない。

後ろを振り向くと、ちょうど俺が手を放したあたりで立ち止まっていた。



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