地味なあの子は鬼狩り少女SS



「………おい」


俺はそいつを呼び止めると、持っていた本を全て奪い

私物を拾うように促した。

それを察した彼女は素早く落とした物をかき集めると、俯いていた顔を上げ――…


「ありがと、ゆークン」


可憐な花のように微笑んだ。


――…野々宮 春菜(ノノミヤ ハルナ)。


彼女は俺の3番目の女で――つまり、元カノだ。



< 95 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop