俺の声はとどかない

「君喧嘩強いね!!
喧嘩とか好きなの??」

背後からいきなり
声がして振り向くと
女が立っていた。

なんだこの女
ずっと見てたのか

「お前…誰??」


少し警戒しながら聞くと
一瞬見とれるほどの
可愛い笑顔をしながら
喋りかけてきた

「私?? 私は、紗季
宮下 紗季だよっ
てかさっきの質問
シカトしたでしょ」

質問?? 質問てなんのことだ
そう考えていると

「忘れちゃったの??
さっき喧嘩好きなの
って聞いたじゃん」

…あっそのことか。

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