『愛してる』と伝えたい・・・(完)
バスが来るまで、

ノートを使って筆談した。


彼女の名前は、川崎 春美。

オレと同じ、17歳だと言う。


春美の耳は、生まれつきで、

不自由なんて思ったことはないと言った。

・・・

オレは、そんな春美が、

スゴイと思った。

今、耳が聞こえなくなったら、

正直生きていけないかも。

大げさかもしれないけど、

何も聞こえないなんて、

恐怖しかないな・・・


何個目かのバス停で、春美は

下りることになった。

・・・

春美のことを、もっと知りたい。

そう思っても、

ノートに書く勇気が出なかった。


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