HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
#13 ついに運命の日がやって来た(side暖人)
季節は廻り春がやってきた。俺もついに高校二年生になってしまった。
チャンスは毎月一回必ずやってくるのだが、俺はどうもくじ運が悪いらしい。高橋さんとは席が近くになれないまま初夏に突入した。
クラスで一番仲がいい田中が朝のHRで突然発言した。
「先生! 今日の6時間目は席替えしようよ」
「お、そういえばそろそろ席替えの時期か」
来た来た来た!!
待ち焦がれていた一ヶ月に一度のお楽しみの時間がついに来た。
ありがとう、田中。お前もたまにはいいこと言うじゃないか!
俺は6時間目が待ちきれないくらいワクワクしていた。ワクワクしすぎて授業のほとんどを居眠りしてしまった。寝ているほうがあっという間に時間が経つというものだ。
「では恒例の席替えくじ引きを行いまーす」
男のクラス委員が間延びした声でそう宣言して、サッカーボールが入りそうな大きさの箱を持って男子の席をまわり始めた。女子は女子のクラス委員がくじを持って反対方向からまわっている。
「ほい、清水」
クラス委員が目の前に立った。
俺はかなり気合を入れて箱に手を突っ込んだ。少し迷って指に触れた紙をつかむ。開いて見ると『7』だった。
――これは幸先いいぞ!
「7番。うわー! 一番後ろのいい席だ!」
周りからブーイングのような声が上がった。黒板を見ると確かに窓際の一番後ろの席だ。
――……今回もハズレか?
本来喜ぶべき座席だが、俺は瞬時にこれはもう絶望的だと思った。
チャンスは毎月一回必ずやってくるのだが、俺はどうもくじ運が悪いらしい。高橋さんとは席が近くになれないまま初夏に突入した。
クラスで一番仲がいい田中が朝のHRで突然発言した。
「先生! 今日の6時間目は席替えしようよ」
「お、そういえばそろそろ席替えの時期か」
来た来た来た!!
待ち焦がれていた一ヶ月に一度のお楽しみの時間がついに来た。
ありがとう、田中。お前もたまにはいいこと言うじゃないか!
俺は6時間目が待ちきれないくらいワクワクしていた。ワクワクしすぎて授業のほとんどを居眠りしてしまった。寝ているほうがあっという間に時間が経つというものだ。
「では恒例の席替えくじ引きを行いまーす」
男のクラス委員が間延びした声でそう宣言して、サッカーボールが入りそうな大きさの箱を持って男子の席をまわり始めた。女子は女子のクラス委員がくじを持って反対方向からまわっている。
「ほい、清水」
クラス委員が目の前に立った。
俺はかなり気合を入れて箱に手を突っ込んだ。少し迷って指に触れた紙をつかむ。開いて見ると『7』だった。
――これは幸先いいぞ!
「7番。うわー! 一番後ろのいい席だ!」
周りからブーイングのような声が上がった。黒板を見ると確かに窓際の一番後ろの席だ。
――……今回もハズレか?
本来喜ぶべき座席だが、俺は瞬時にこれはもう絶望的だと思った。