HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
「そりゃそうだけど……」
舞はそこで言葉に詰まった。嬉しい。内容はどうでもいいから舞ともっと会話を続けたいと思った。
「書いて覚えるのよ!」
突然舞は得意げにそう答えた。内心プッと噴き出したが、別にバカにしているわけじゃない。舞の態度がおかしいんだよ!
だが、それは表に出さないようにした。
「ふーん。まぁ、いいや」
ていうか、こんなことで喜ぶ俺って相当ヤバいな、と少し気を引き締める。
そこに舞の弱気な声が聞こえてきた。
「あの、私、黒板の字が読めないところあるんだけど」
「ああ!」
――神様! (……って今までほとんど信じてなかったけど!)
俺は舞の視力が悪いことさえ神に感謝したい気持ちになっていた。
「いいよ、読んであげるよ」
お安い御用だよ。
「ありがとう」
いえいえ。
「いいよ、お礼なんて。ほっぺにちゅーとかで」
俺はにこやかに、爽やかに言った。ここ、言い方が重要だから!
だが、舞はいきなり固まった。
「……え? スルーしちゃう?」
――あちゃー! 失敗したか?
そうだよな、相手は舞ちゃんだった。もう少し手加減しないと本気で嫌われかねない。俺は後悔したが、今更ここで巻き戻しができるわけでもない。
――それなら、一か八か。
「じゃあ、やめた」
舞はそこで言葉に詰まった。嬉しい。内容はどうでもいいから舞ともっと会話を続けたいと思った。
「書いて覚えるのよ!」
突然舞は得意げにそう答えた。内心プッと噴き出したが、別にバカにしているわけじゃない。舞の態度がおかしいんだよ!
だが、それは表に出さないようにした。
「ふーん。まぁ、いいや」
ていうか、こんなことで喜ぶ俺って相当ヤバいな、と少し気を引き締める。
そこに舞の弱気な声が聞こえてきた。
「あの、私、黒板の字が読めないところあるんだけど」
「ああ!」
――神様! (……って今までほとんど信じてなかったけど!)
俺は舞の視力が悪いことさえ神に感謝したい気持ちになっていた。
「いいよ、読んであげるよ」
お安い御用だよ。
「ありがとう」
いえいえ。
「いいよ、お礼なんて。ほっぺにちゅーとかで」
俺はにこやかに、爽やかに言った。ここ、言い方が重要だから!
だが、舞はいきなり固まった。
「……え? スルーしちゃう?」
――あちゃー! 失敗したか?
そうだよな、相手は舞ちゃんだった。もう少し手加減しないと本気で嫌われかねない。俺は後悔したが、今更ここで巻き戻しができるわけでもない。
――それなら、一か八か。
「じゃあ、やめた」