HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
「……とかじゃない……けど」
――焦ったーーー!
俺はホッと胸を撫で下ろす。
「じゃあ……」
「どうして私のことを構うのかわからない!」
それまで小さな声で口ごもりながら話していた舞が突然はっきりと大きな声で言った。
その勢いにのまれて俺は次の言葉を発することができなくなってしまった。
「私をからかうと楽しいから? どうせ面白い玩具か何かだと思ってるんでしょ? そして……み、みんなで私を笑って……た、楽しいですか?」
――……違う、違うよ。
だけど、即座に否定できなかった。彼女がそう思うのも無理はない。
実際、俺の行動は舞の気持ちを考えてのものじゃなかった。ただ静かにひっそりとあの教室の隅にいることに満足していた舞にとって、俺が隣の席だというだけでもきっと迷惑な話なのだ。
「楽しいのは、当たってるかな」
――ごめん。ガキっぽいことしちゃって。
「でもちょっと違うな」
――これだけはわかってほしい。
「気になるんだ、高橋さんのこと」
俺はかなり思い切って告白した……つもりだった。
が、次の瞬間、顔を上げた舞の瞳からポロポロと大粒の涙が零れ落ちる。
「うわぁ、俺が泣かせちゃったんだよね……ごめん」
――ていうか、俺の話、全然聞いてないだろ!?
――焦ったーーー!
俺はホッと胸を撫で下ろす。
「じゃあ……」
「どうして私のことを構うのかわからない!」
それまで小さな声で口ごもりながら話していた舞が突然はっきりと大きな声で言った。
その勢いにのまれて俺は次の言葉を発することができなくなってしまった。
「私をからかうと楽しいから? どうせ面白い玩具か何かだと思ってるんでしょ? そして……み、みんなで私を笑って……た、楽しいですか?」
――……違う、違うよ。
だけど、即座に否定できなかった。彼女がそう思うのも無理はない。
実際、俺の行動は舞の気持ちを考えてのものじゃなかった。ただ静かにひっそりとあの教室の隅にいることに満足していた舞にとって、俺が隣の席だというだけでもきっと迷惑な話なのだ。
「楽しいのは、当たってるかな」
――ごめん。ガキっぽいことしちゃって。
「でもちょっと違うな」
――これだけはわかってほしい。
「気になるんだ、高橋さんのこと」
俺はかなり思い切って告白した……つもりだった。
が、次の瞬間、顔を上げた舞の瞳からポロポロと大粒の涙が零れ落ちる。
「うわぁ、俺が泣かせちゃったんだよね……ごめん」
――ていうか、俺の話、全然聞いてないだろ!?