HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
#18 気になる人がいるんだ(side暖人)
月曜の朝はいつもと少し違う朝だった。
「おはよう」
俺は舞のそっけない返事を覚悟して声を掛ける。実はこれが結構心臓に悪い。
「おはようございます」
普段となんら変わりのない返事だが、俺はその舞の表情に数秒間釘付けになった。眼鏡の奥の瞳に答えを探すような気持ちだ。
ほんの少しだけ微笑んだように見えたのは錯覚だったのだろうか?
瞬時に舞は無表情に戻り、無関心の空気を纏い直したようだ。
でも、俺は微妙に変化した舞の態度に敏感だった。授業中、わざと腕がぶつかるくらいに近付いても、舞はもうあからさまに避けたりはしない。それは明らかに進歩だからもろ手を挙げて喜ぶべきところなのに、俺は心の片隅でなぜかほんの少し彼女の変化を寂しく感じていた。
そして、昼休みに事件が起こった。
「おはよう」
俺は舞のそっけない返事を覚悟して声を掛ける。実はこれが結構心臓に悪い。
「おはようございます」
普段となんら変わりのない返事だが、俺はその舞の表情に数秒間釘付けになった。眼鏡の奥の瞳に答えを探すような気持ちだ。
ほんの少しだけ微笑んだように見えたのは錯覚だったのだろうか?
瞬時に舞は無表情に戻り、無関心の空気を纏い直したようだ。
でも、俺は微妙に変化した舞の態度に敏感だった。授業中、わざと腕がぶつかるくらいに近付いても、舞はもうあからさまに避けたりはしない。それは明らかに進歩だからもろ手を挙げて喜ぶべきところなのに、俺は心の片隅でなぜかほんの少し彼女の変化を寂しく感じていた。
そして、昼休みに事件が起こった。