HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
昼休み以降、舞の様子はますますおかしくなってしまった。今朝のほんの少しだけ打ち解けた態度は、夢か幻かと思うような豹変ぶりだ。あれから数時間しか経っていないのに、今朝が懐かしくなる。
考えてみると英理子の名前を出したあたりから舞は別世界にトリップしてしまったように思う。何かまずいことでも言っただろうかと思い返すが、全く心当たりがない。
もしかして、と舞を盗み見る。
――体調が悪いとか?
そう思って見るといつもより顔色が悪いようだ。そうだ、女子にはいろいろと体調不良の日があるからな、などと勝手に決めつけて舞の体調を密かに見守った。
放課後になった途端、本当に英理子が教室にやって来て、周囲の注目をよそに有無を言わさず舞を連行して行った。
後れを取った俺は慌てて二人を追いかけようとしたが、予想外に田中が俺の進路に立ちはだかった。焦る俺は少しイラッとしながら仕方なく問う。
「何?」
「清水、俺に隠し事してるだろ?」
険しい表情の田中がにじり寄ってきた。俺は思わず一歩後退りする。
「はぁ?」
とぼけてみるが、田中は全く動じない。
「親友の俺にも言えないのか」
「何のことかわかんないけど、とにかく俺は急いでる」
そう言って田中を振り切って歩き出そうとすると、突然両肩をつかまれた。
「安心しろ。俺はどんなことがあってもお前の味方だからな!」
考えてみると英理子の名前を出したあたりから舞は別世界にトリップしてしまったように思う。何かまずいことでも言っただろうかと思い返すが、全く心当たりがない。
もしかして、と舞を盗み見る。
――体調が悪いとか?
そう思って見るといつもより顔色が悪いようだ。そうだ、女子にはいろいろと体調不良の日があるからな、などと勝手に決めつけて舞の体調を密かに見守った。
放課後になった途端、本当に英理子が教室にやって来て、周囲の注目をよそに有無を言わさず舞を連行して行った。
後れを取った俺は慌てて二人を追いかけようとしたが、予想外に田中が俺の進路に立ちはだかった。焦る俺は少しイラッとしながら仕方なく問う。
「何?」
「清水、俺に隠し事してるだろ?」
険しい表情の田中がにじり寄ってきた。俺は思わず一歩後退りする。
「はぁ?」
とぼけてみるが、田中は全く動じない。
「親友の俺にも言えないのか」
「何のことかわかんないけど、とにかく俺は急いでる」
そう言って田中を振り切って歩き出そうとすると、突然両肩をつかまれた。
「安心しろ。俺はどんなことがあってもお前の味方だからな!」