HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
放課後、掃除当番だったので丁寧に掃除した。土曜日に真面目に掃除している人間なんて私くらいなものだ。でも綺麗になると心も洗われるようで掃除は大好きだ。
のんびりと帰宅準備をして下校した。どうせ急いでも電車の時間は決まっているからだ。ローカル電車は2時間に1本くらいしか走っていない。
でも少しのんびりしすぎたようで、このまま普通に歩いて間に合うかな? という時間になってしまった。掃除を頑張りすぎただろうか。
私はいつになく急ぎ足で歩いた。既に他の生徒の姿はほとんどない。学校の周りには部活動のランニング集団くらいしかいなかった。
駅までは住宅街の小道を通る。ここは小走りで過ぎた。
少し大きな道路に出て、一息ついた。
そこに後ろから白い車が来た。私の近くに来るとスピードを落とし背後からついてくる。
……なんだ?
私は無視するようにまたスタスタと歩き出した。
すると車の窓が開く音がした。
「ねぇ、駅まで行くんでしょ? 乗っていかない?」
……うわっ! 気持ち悪い!!
私は一応振り向いて車を運転している男を見た。正確には、睨んだ。でも言葉は発しない。こんな男に返事をする義理はない。
「ねぇってば! 乗っていきなよ。急いでるんでしょ?」
男は若そうだが身なりは作業員風でお世辞にも小奇麗とは言えなかった。しかも何だか冴えない顔で……って私に言われたくないだろうけど、たぶん彼女などいないだろうと思われる風貌だった。
さすがに私もこんな男には関わりたくはない。無視して更にスタスタと歩いた。
「ちょっと!」
男はしつこく私の側に車を寄せてきた。窓から手を伸ばしてくる。
……ぎゃっ! 腕をつかまれた!!
ど、ど、どうしよう……。怖い!!
のんびりと帰宅準備をして下校した。どうせ急いでも電車の時間は決まっているからだ。ローカル電車は2時間に1本くらいしか走っていない。
でも少しのんびりしすぎたようで、このまま普通に歩いて間に合うかな? という時間になってしまった。掃除を頑張りすぎただろうか。
私はいつになく急ぎ足で歩いた。既に他の生徒の姿はほとんどない。学校の周りには部活動のランニング集団くらいしかいなかった。
駅までは住宅街の小道を通る。ここは小走りで過ぎた。
少し大きな道路に出て、一息ついた。
そこに後ろから白い車が来た。私の近くに来るとスピードを落とし背後からついてくる。
……なんだ?
私は無視するようにまたスタスタと歩き出した。
すると車の窓が開く音がした。
「ねぇ、駅まで行くんでしょ? 乗っていかない?」
……うわっ! 気持ち悪い!!
私は一応振り向いて車を運転している男を見た。正確には、睨んだ。でも言葉は発しない。こんな男に返事をする義理はない。
「ねぇってば! 乗っていきなよ。急いでるんでしょ?」
男は若そうだが身なりは作業員風でお世辞にも小奇麗とは言えなかった。しかも何だか冴えない顔で……って私に言われたくないだろうけど、たぶん彼女などいないだろうと思われる風貌だった。
さすがに私もこんな男には関わりたくはない。無視して更にスタスタと歩いた。
「ちょっと!」
男はしつこく私の側に車を寄せてきた。窓から手を伸ばしてくる。
……ぎゃっ! 腕をつかまれた!!
ど、ど、どうしよう……。怖い!!