HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
#06 気になる人がいるんですね……。
月曜日になるとさすがにこの席にも慣れてきたと感じた。
特に隣の清水くんに対しては土曜日のハプニングのおかげか、傍に寄られても椅子から転げ落ちるほどの過剰反応はもうしない。
見よ! この余裕。
そんなことを思いながら昼休みは優雅に読書をしていた。
お昼はお弁当か学食か売店で何か買うか、の三択なのだけどクラスの半分以上の人はお弁当持参だ。部活の朝練がある人や家庭の都合で学食・売店派もいるけれど、我が家にはそんな余裕があるはずもなく当然私はお弁当持参派。
特に一緒に食べる友達もいないから一人で読書しながらお弁当を食べた。寂しくないと言えば嘘になるけど、これはこれで気ままでいい部分もある。
しかし、今日の昼休みは一味違った。
「あの……私と付き合ってください」
優雅に読書をしていた私の耳に、突然その言葉が飛び込んできた。女子の声だから、告白されたのはおそらく、いや間違いなく隣の席のソイツだ。
私は本のページをめくるときにチラッと隣を見た。
隣のソイツはクラスメイトに借りた漫画を読んでいたらしい。首だけ横に立つ女子に向けて優しい声でこう言った。
「俺、今気になる人がいて、キミとは付き合えないよ。ごめんね」
あらあら……かわいそう……。
あっさりと断る隣のソイツの態度は、こんなシチュエーションに慣れているのかスマートすぎるくらいだと思う。
それにしてもショックだよね……。勇気を出して告白したのに「気になる人がいるから付き合えない」なんて即答されたら……。
……へぇ。清水くん、気になる人がいるんだ。……気になる人?
特に隣の清水くんに対しては土曜日のハプニングのおかげか、傍に寄られても椅子から転げ落ちるほどの過剰反応はもうしない。
見よ! この余裕。
そんなことを思いながら昼休みは優雅に読書をしていた。
お昼はお弁当か学食か売店で何か買うか、の三択なのだけどクラスの半分以上の人はお弁当持参だ。部活の朝練がある人や家庭の都合で学食・売店派もいるけれど、我が家にはそんな余裕があるはずもなく当然私はお弁当持参派。
特に一緒に食べる友達もいないから一人で読書しながらお弁当を食べた。寂しくないと言えば嘘になるけど、これはこれで気ままでいい部分もある。
しかし、今日の昼休みは一味違った。
「あの……私と付き合ってください」
優雅に読書をしていた私の耳に、突然その言葉が飛び込んできた。女子の声だから、告白されたのはおそらく、いや間違いなく隣の席のソイツだ。
私は本のページをめくるときにチラッと隣を見た。
隣のソイツはクラスメイトに借りた漫画を読んでいたらしい。首だけ横に立つ女子に向けて優しい声でこう言った。
「俺、今気になる人がいて、キミとは付き合えないよ。ごめんね」
あらあら……かわいそう……。
あっさりと断る隣のソイツの態度は、こんなシチュエーションに慣れているのかスマートすぎるくらいだと思う。
それにしてもショックだよね……。勇気を出して告白したのに「気になる人がいるから付き合えない」なんて即答されたら……。
……へぇ。清水くん、気になる人がいるんだ。……気になる人?