HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
私は一瞬のうちにそこまで考えて「あれ?」と思った。一応、目は本の文章に戻っているが、脳はまったく別のことを考えている。そこに更に衝撃的な言葉が飛び込んできた。
「その気になる人って、私よりもかわいい人なんですか?」
「うん」
!!!!!
脳が完全にフリーズした。
その間も隣のソイツの言葉は不思議と私の脳の中に刻み込まれていく。
「あそこにいるサッカー部のヤツ、知ってる?」
「はい。人気ある人ですよね」
「そう。例えばさ、キミがもし今、アイツに『付き合って』って言われたら、キミはどうする?」
「お断りします。私は清水先輩が好きなんです」
「つまり、そういうこと」
「……わかりました。でも私、諦めませんから」
そう強い口調で言った女子の顔を、私は好奇心に負けて見てしまった。
……まるでお人形のように綺麗に整った目鼻立ち。
大きな黒い瞳は隣のソイツを射竦めるように見開かれていて、彼女がとても強い意志をもった女の子なんだということがチラッと見ただけの私にも嫌というほど伝わってきた。
言いたいことを言い終えたのか、その女子はくるりと踵を返して教室を颯爽と後にした。
隣のソイツは何事もなかったようにまた漫画を読み始めた。
……すごすぎる。
白昼堂々、告白に来た女子もすごいが、平然と断るコイツもすごい。密かにクラス全体が清水くんに注目していた。
「その気になる人って、私よりもかわいい人なんですか?」
「うん」
!!!!!
脳が完全にフリーズした。
その間も隣のソイツの言葉は不思議と私の脳の中に刻み込まれていく。
「あそこにいるサッカー部のヤツ、知ってる?」
「はい。人気ある人ですよね」
「そう。例えばさ、キミがもし今、アイツに『付き合って』って言われたら、キミはどうする?」
「お断りします。私は清水先輩が好きなんです」
「つまり、そういうこと」
「……わかりました。でも私、諦めませんから」
そう強い口調で言った女子の顔を、私は好奇心に負けて見てしまった。
……まるでお人形のように綺麗に整った目鼻立ち。
大きな黒い瞳は隣のソイツを射竦めるように見開かれていて、彼女がとても強い意志をもった女の子なんだということがチラッと見ただけの私にも嫌というほど伝わってきた。
言いたいことを言い終えたのか、その女子はくるりと踵を返して教室を颯爽と後にした。
隣のソイツは何事もなかったようにまた漫画を読み始めた。
……すごすぎる。
白昼堂々、告白に来た女子もすごいが、平然と断るコイツもすごい。密かにクラス全体が清水くんに注目していた。