HAPPY CLOVER 1-好きになる理由-
駅に着いた私たちは何となく急ぎ足で階段を上った。英理子さんは改札口の方をちらちらと気にしながら私を急かすように早足になる。
「いたいた!」
英理子さんの視線の先には大学生らしい男の人がいる。こちらに気がついて手を上げた。
「お帰りなさい」
「ただいま、英理子。こちらは?」
その男性は長身で少しがっちりタイプ。でも顔はとても優しそうな好青年だった。
「紹介します。友達の高橋舞さん。はるくんのクラスメイトで、今、隣の席の……」
英理子さんがそこまで言うと、その男性は「ああ、君が」と私を改めてまじまじと見る。見るというよりは観察されているようだけど……。
「それで舞ちゃん、こちらは私がお付き合いしている遠藤哲史(えんどうてつし)さんです。大学生なの」
「ど、どうも。よろしく……」
私は恐縮しながら頭を下げた。
――って!? お付き合い? 英理子さんの彼氏!?
「あの……」
私は英理子さんに清水くんのことを聞こうとして口を開いたが、なんと聞けばいいのかわからず言葉が続かない。なので口をぱくぱくする羽目になった。
英理子さんは私の言いたいことがわかったようで、艶然な笑顔でひとこと……
「はるくんと私はイトコなのよ」
と、種明かしをした。
「いたいた!」
英理子さんの視線の先には大学生らしい男の人がいる。こちらに気がついて手を上げた。
「お帰りなさい」
「ただいま、英理子。こちらは?」
その男性は長身で少しがっちりタイプ。でも顔はとても優しそうな好青年だった。
「紹介します。友達の高橋舞さん。はるくんのクラスメイトで、今、隣の席の……」
英理子さんがそこまで言うと、その男性は「ああ、君が」と私を改めてまじまじと見る。見るというよりは観察されているようだけど……。
「それで舞ちゃん、こちらは私がお付き合いしている遠藤哲史(えんどうてつし)さんです。大学生なの」
「ど、どうも。よろしく……」
私は恐縮しながら頭を下げた。
――って!? お付き合い? 英理子さんの彼氏!?
「あの……」
私は英理子さんに清水くんのことを聞こうとして口を開いたが、なんと聞けばいいのかわからず言葉が続かない。なので口をぱくぱくする羽目になった。
英理子さんは私の言いたいことがわかったようで、艶然な笑顔でひとこと……
「はるくんと私はイトコなのよ」
と、種明かしをした。