*恋に不器用な私*
後ろで先輩の叫ぶ声が聞こえた。
でも、私はその声を無視して、全力で走った。
そして、学校の近くの小さな公園に着いた。
「はぁ…はぁ…。」
私は、久しぶりに全力で走ったので、疲れて息があがっていた。
それに気づいた三浦奏多は、「ごめん、無理矢理ひっぱって。飲み物買ってくるからちょっと待ってて。」と言って、私に飲み物を買ってきてくれた。
「あ、ありがとう…。」
私は、その飲み物を受け取り、一口飲んだ。
「一ノ瀬、大丈夫?」
「あ、うん…。助けてくれてありがとう…。」
「うん…。」
そういえば、なんで私が先輩の教室にいるってわかったの…??
なんで、私が先輩に襲われてるってわかったの…??
私は、疑問に思ったので、思い切って聞いた。
「なんで?」
「え?」
「なんで、私のことわかったの?私が先輩の教室にいたこととか、先輩に襲われていたこととか…。」