*恋に不器用な私*




「一ノ瀬って本当おもしれーな!」




「もう、三浦くん笑いすぎ!」



「え…?」




三浦くんはびっくりした顔で私を見た。




「な、なに?」




「さっき、三浦くんって言った?」




「え?う、うん…。だって苗字で呼ぶって約束だし…。」




「やべー…。すげーうれしい!!」




そんなうれしそうな彼の姿を見て、私はドキッとした。



なんで、こんな奴にドキドキしてんのよ!!



そりゃあ、顔は確かにかっこいいし、笑顔はかわいかったけど…。




あー、なんか調子狂う!!



私は、話題を変えるかのように、彼に話しかけた。




「み、三浦くんたちのクラスは、文化祭なにするの?」




「あー、俺らのクラスはホストすんだってさ!」



< 57 / 141 >

この作品をシェア

pagetop