【完】イケメンカフェ -幸せな一瞬(とき)をあなたに-
Cool Guy
あの日以来、何も変わってない。
いや、表面的には何も変わってない。
でも実際、目を合わすことが出来ないでいる。
今まで以上に感じる、視線にも無視を決め込んでいる。
これでいいんだ、と言い聞かせて。
ある日の朝。
ベッドから起きると、身体がだるい。
頭が痛いし気分も良くない。
風邪かもしれないと思いつつも、支度をはじめた。
歩くのもやっとなのに、休みたくなかった。
碧に心配されたくなかった。
それが…1番かもしれない。
「おはよう」
いつもより遅いからか、3人とも出勤していた。
「おはようございます。…体調悪そうだ。帰った方がいい」
開口一番、碧は私に言った。
「え?風邪?それなら私達でやりますから」
遥香もそう続けて言う。
でも、私は大丈夫とだけ言うと仕事をはじめた。