【完】イケメンカフェ -幸せな一瞬(とき)をあなたに-
誰だろう、すごく心地良い。
誰かが私の頭を撫でてくれてる。
あったかいなー…。
視界がどんどん澄んできて、そこは白い天井。
でも明らかに、誰かの家の天井。
重い身体をゆっくり動かして、横をみると。
同じベッドに寝る碧がいた。
風邪を引くと、極度に淋しくなって甘えたくなってしまう。
それを言い訳にしながら、黙って抱きついた。
「大丈夫?さっきよりは熱くないかな」
そう言いながら、抱きつく私をギュッと抱き寄せた。
落ち着くし、好きだし。
熱で麻痺した感覚が、隠していた感情を簡単に溢れ出させる。
ちょうど、彼の唇が私の耳元にきてすごくドキドキする。
息ができないんじゃないかってくらいに。
そのまま、碧は私に言う。
「俺、雪兎に言いたいことあるんだけどいい?」