Tick Tack-眠れぬ夜-
 そうして、枕元の電気をつけて私の顔をじぃと見つめると、夢ではないと悟ったらしく、深いため息をついた。
 
 同時に無意識に枕元に常備している拳銃を探っていたが、もちろんそんな物騒なものは起こす前に回収済みに決まってる。


「セキュリティが甘いのよ」


 彼は諦めてタバコを手に取った。


「どっちがだよ」



 シンはいまいましそうに、紫煙を吐き出す。
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