出会いから付き合うまで。
笑の渦が一段落したところで振り返ったら、安井さんがいない。あれ? どこへ行ったの? ひょっとして、もう帰ってしまったとか? あたしは一人パニックになって、何がなんだか訳が解らなくなっていた。しかし――、ここまできたら一人ででも訊くしかない、と意を決した。
「み、宮下君のアドはこの前訊いたよね」
「うん。送別会のときに交換したね」
送別会というのは、田子池さんが副店長の座を降り、何処かへ行ってしまうということが決まったときに行なわれた送別会のことだ。どこへ行ったのかはあたしには知らないけれど、その時の送別会で宮下君とアド交換したのだ。
「草加君も良かったら教えてくれない?」
「いいですよ」
あたしの突然の振りに、草加君は快く答えてくれた。
「ありがとうございます」
あたしは礼を言い、草加君の携帯に自分の携帯の赤外線パネルを向け、プロフィールを送った。これでアドレスが受信出来たはずだ。次に草加君が赤外線送信してくれた。よし! これでアド交換は成功。バリ緊張したけど、行なってみると意外とあっさりしている。ついでと言わんばかりに、草加君の隣に居た篠田君にもアドを教えてもらった。因みに、篠田君も一つ下。一焼堂にはあたしの一つ下が多い。草加君、宮下君、篠田君、大田君、山西君、山下君。数えただけでも六人。平成元年から二年生生まれが多い。若いなぁ。羨ましい。
登録作業が終わったら、安井さんが戻ってきた。もう、どこへ行っていたんですか、と言ったら、あはは、でも登録作業は上手くいったでしょ、と返ってきた。ほんとにどこへ行っていたのだろう。
その後、あたしと安井さんとは着替えに更衣室に向かった。あたしの住んでいるところは一焼堂から五分のところだから、あたし自身は着替えない。安井さんが着替えるのを話しながら待った。下を見ていたけど、ふと見上げたら安井さんのブラが目に飛び込んできた。真っ赤なブラ。うわぁ、派手だな、セクシーと思っていたら、安井さんが気付いて恥ずかしげに笑っていた。あたしより一つ年上だけど、安井さんは見た目も中身も、当然服の中身も大人だった。感心してしまった。
都会の濁った空気の中、星は一つか二つしか瞬いていなかった。
「み、宮下君のアドはこの前訊いたよね」
「うん。送別会のときに交換したね」
送別会というのは、田子池さんが副店長の座を降り、何処かへ行ってしまうということが決まったときに行なわれた送別会のことだ。どこへ行ったのかはあたしには知らないけれど、その時の送別会で宮下君とアド交換したのだ。
「草加君も良かったら教えてくれない?」
「いいですよ」
あたしの突然の振りに、草加君は快く答えてくれた。
「ありがとうございます」
あたしは礼を言い、草加君の携帯に自分の携帯の赤外線パネルを向け、プロフィールを送った。これでアドレスが受信出来たはずだ。次に草加君が赤外線送信してくれた。よし! これでアド交換は成功。バリ緊張したけど、行なってみると意外とあっさりしている。ついでと言わんばかりに、草加君の隣に居た篠田君にもアドを教えてもらった。因みに、篠田君も一つ下。一焼堂にはあたしの一つ下が多い。草加君、宮下君、篠田君、大田君、山西君、山下君。数えただけでも六人。平成元年から二年生生まれが多い。若いなぁ。羨ましい。
登録作業が終わったら、安井さんが戻ってきた。もう、どこへ行っていたんですか、と言ったら、あはは、でも登録作業は上手くいったでしょ、と返ってきた。ほんとにどこへ行っていたのだろう。
その後、あたしと安井さんとは着替えに更衣室に向かった。あたしの住んでいるところは一焼堂から五分のところだから、あたし自身は着替えない。安井さんが着替えるのを話しながら待った。下を見ていたけど、ふと見上げたら安井さんのブラが目に飛び込んできた。真っ赤なブラ。うわぁ、派手だな、セクシーと思っていたら、安井さんが気付いて恥ずかしげに笑っていた。あたしより一つ年上だけど、安井さんは見た目も中身も、当然服の中身も大人だった。感心してしまった。
都会の濁った空気の中、星は一つか二つしか瞬いていなかった。